ラジ+(TAS) 2025/03/26

3月26日は、ラジ+(TAS)にて第4水曜日にお送りしている弊社ラジオコーナー「福登建設の快適家づくり研究所」の放送でした。暖かくなったというより、いきなり暑いって感じなんですが、今週末は「雪」マークもwww もはや殺人的気温差です。さて、今回の放送では、以前ゲスト出演していただきました、「戸鳴宏樹先生」を再びお迎えして、4月から運用開始される「改正基準法」に関しての「お客さん目線」での話しなどをお聞きいたしました。

実は戸鳴先生は、前職を退職なさって独立され、建築設計、特に構造面でのサポート体制を独自に構築され、設計実務者の「駆け込み寺」的な仕事に注力されるようになったのです。そして、実務者だけではなく、一般のお客さん向けの相談窓口も開設され、主に、SNS経由でのお問い合わせ、ご相談をお受けしているようです。

一般的に「構造設計」というのは、非住宅で規模の大きなものを扱うという感覚がありますが、弊社は一般住宅においても構造計算を設計の中に標準的に取り入れており、構造計算によって確実な安全性を設計で担保するということを旨としています。そういうことをSNSで展開しておりましたところ、先生と偶然知り合うことができ、今日に至るというわけです。

先生が独立されたことで、これまで会社員として企業に縛られた活動から、一気に広範囲で構造関係の設計指南に関する活動を展開できるようになったことで、すさまじい数の問い合わせが舞い込んできているようです。SNSというお手軽なコミュニケーションツールによって、相談すること自体の敷居が下がっていることもあるわけです。

先生のお話しの中で共感するのは、構造をしっかり計画することを「やらない」ことを、「できない」とはいわず、「やる必要がない」とか「法的に求められない」ということを理由にお客さんに説明する自称専門家が多いということです。

例えば、4月からの法改正によって、構造部分の審査が開始されますが、それをこれまでの法律同様に「審査しない」のは「200㎡以下の平屋住宅」なのですが、法的な審査の有利性を主張し、例えば「平屋であればすぐに建築できますよ?」などというようなアプローチで営業してくる建築会社は相当数います。お客さんが「平屋がいい」というご要望であればかまいませんが、法的な手続きを嫌って平屋を勧める建築会社は、その理由の大半が「構造部分の審査を通すだけの能力がない」と言えます。なぜなら、普通に設計していれば、審査されようがされまいが関係ないからです。ことさら審査されることを理由にするのは、審査されると困るからなのです。

この際、はっきりと言いますが、審査する、審査されることと、「設計すること」は全く別次元です。少なくとも、「設計すること」というのは、お客さんの要望を叶えた空間を計画できているか?ということと、その空間が衛生面、安全面、エネルギー面、そして構造安全性の面で問題ないことを「立証する」ことなのです。

審査をするというのは、第三者がその設計内容について一定の法律的な解釈で問題がないかを「確認」することでしかありません。それがこの3月までの運用では、構造安全性やエネルギー面では全く審査しなかったという「だけ」のことです。言い換えれば、設計しているのであれば審査してもらっても一向に構わないってわけです。正直、困るのは審査する側であって、気の毒ですが、膨大な仕事量を抱えることになるだけですw

先生は放送の中でいわゆる「やばい設計士や建築会社の営業」というものに触れています。それらは、自分たちの能力のなさを棚にあげ、「やっても無駄」、「やらないほうが安くなる・早くなる」、という文言で、お客さんの要望を捻じ曲げて自分たちの都合のよい方向にもっていこうとしているわけです。

というわけで、先生、本日は本当にありがとうございました。


音源はコッソリおいときますw

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