半分壊して増築する物件#9

前回の#8に続きます♪

さて、本日、「建方工事」を行いました。一般的には「建前」と言われています。実は、「建前」と「上棟式」を混同されている方が多いです。上棟式というのは、棟上げされ骨組みが完成した段階で執り行う式なんですが、地域性によっては、上棟式ではなく「建前」に重きを置くところはあります。福井なんかでも、上棟式よりも「建前」のほうが大事にされますし、むしろ、後から上棟式を行うなんてのも正直少ないんじゃないかなって思います。

以前から半部壊して増築する物件をご紹介してきていますが、今日はめでたく「建前の日」。私どもは大安などの「六曜」よりも、十二直とか二十八宿などの「暦」のほうを重視します。これは、縁起を担ぐことと、天気を連動させている「農業暦」的な発想がありますので、この十二直や二十八宿で建築吉日になっていると、そうそう雨に合うことは少ないのです。まぁ、あくまでも暦ですが、意外と統計的な天候確率は当たりますw

というわけで、6月16日は、

十二直 開(ひらく) 運が開ける日で入学、開業、造作、婚礼、出張等は吉。但し葬式等は凶
二十八宿 畢 ひつ) 祭祀・取引開始・普請開始・土地開拓・縁談吉

というわけで、ばっちりですw 天気予報ではもちろん福井は梅雨に突入しており、昨日までは結構な土砂降りだったのですが、16日から雨が上がり、さらに気温もすさまじく上昇するという予報で、いいんだか、悪いんだか微妙な予報でしたw まぁ、雨よりましかもですが、気温が高いと熱中症がヤバいわけです。

というわけで、作業開始です。


今回の建築計画では、1階、及び、2階の床の高さが「きっちり合う」ことが最重要課題です。とはいえ、±0ってわけにはいきませんので、3mmまでの誤差を許容としておりますw 1階は先日、土台を伏せた段階で確認し、+3mm程度ということでなんとかなっています。2階の床については当初計測した高さですでに柱を切っちゃってますので、当初計測に誤差があれば、その分合わなくなります。これは明日検査ですw

弊社の建前では、屋根面の「遮熱」は絶対です。SDN-SHEET🄬による遮断熱工法です。この時点で2階は外気温までしか温度があがりません。でも、遮熱面では大工さん、鳶さんが焼かれますwww 監督している私も焼かれますw この日、朝方こそ小雨がパラつく感じで意外と涼しさもあったのですが、10時頃からしっかり晴れてきて、遮熱シートを施工する段階では、もはや灼熱地獄でしたwww

まぁ、3時過ぎにはしっかり屋根まで出来上がり、下葺きの防水までは完了です。これで雨が降っても作業に問題はなくなります。

今回、増築する箇所の構造は、水平力を通常の5割増、いわゆる等級3の水平力をかけて問題がないことを構造計算で確認しています。残念ながら、構造を分離している新しい建物側の等級3の認証は、制度上受けることができないのです。でも、お客様の安全安心のためには、しっかりと構造計算を行い、水平力5割増での評価を行うことで耐震性を担保しています。

このとき、やはり重要になるのが、「柱直下率」と「壁の上下階連続性」です。積雪荷重を考慮し重量が重くなる場合、水平力を割り増して耐震性を評価すると、この柱と壁の連続性、直下率が悪いと、ムダに梁が太くなったり、構面力がなくなって、余計な壁をいくつも増やさないとダメな結果になります。このあたりは、構造をしっかり吟味しながらの間取りの計画となっていきますので、重要です。

今回の建方工事については、後日、弊社のYoutubeチャンネルで動画をアップしたいと考えております。





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