以前のブログテーマでも話題にしました「尺貫法」。もう現場の現役の大工さんやトウが経った監督さんとかじゃないと、1尺とか6尺とか言っても伝わらないんじゃね?っていうくらいなんですが、今日、お伺いした耐震診断調査のお家にあった「確認申請書」の図面が、なんと、「尺貫法」で書かれていました!


ちょっと画像を拡大しましたw 階段のところの寸法線に着目してくださいw 「940」って書かれますよね? 図面を見ればわかると思いますが、940mmなんかじゃありませんw これ、
9尺4寸
なんです!階段の短辺は、「320」って書いてありますが、これは、
3尺2寸
なんです!そして、驚くのはこれが「確認申請書」の「添付図面」なのですw さらに配置図なんですが、

地境の長さが書かれていますが、長辺は「10.30k」ってかかれていますw 単位はkですw これ、
10.30間
なんです! 短辺(間口)は、
3.77間
道路からの離れは、
1間
なのですw ところが尺貫法ですので、面積は「坪」だと思ったんですが、そこはなぜか、㎡なのです。

木材リストとして柱や筋交いが書かれていますが、40×40となっています。4寸角ですw 筋交いは「柱3ツ割」なので、厚みは1寸5分ってところですw

さすがに、申請書はメートル法での記載でした。今回の調査で、はじめて尺貫法で書かれた図面(大工さんが書く図板とかではない)に出くわしたました。
柱の配置など、しっかり上下階を通すように配置していますし、もはや、木造のお手本に近い柱配置で無理がありませんでした。


壁は図面に筋交いの記載がありましたが、土壁の中に塗り込んでいる様子は伺えませんでした。基礎については、なんと、外周だけではなく、部屋境にも配置されているということで、この年代としてはかなりしっかりと作られているという印象でした。
建物の面積もさほど大きくはないので、もしかすると、耐震性の評価もイイ感じのところで落ち着くのでは?と予想してます。
それにしても尺貫法の図面にはびっくりしましたw