2月10日の昼過ぎになって、ようやく、寒波の雪が落ち着きだしました。日差しも差す中、今度は一気に雪融けが進んでいます。今朝方降った雪はもはや日差しを浴びることでシャバシャバの雪に変わっています。一見、もう除雪の必要はないんでは?っても思いますが、それは数回除雪がはいっており、ある程度、雪の量が減っているところであって、ここ数日で1回、ないし、全く入らなかったところというのは、最初に積もった雪が氷の塊のようになっています。新雪の上はスタッドレスタイヤであれば楽に走り抜けることはできますが、この氷の塊となったところでタイヤが雪を掘り返すようになりますと、スタックするような蟻地獄ができあがってしまいます。
そのたびに付近の住人が救出に行くわけですが、そういうどっぷり雪の積もったところでは、もう無理に車を出さないとしている住人も多く、家の前の道は単なる歩行者用通路的に使ってるのに、何も考えずに、いつもの抜け道的な発想で突っ込んでくる車を救出するために住人が存在しているかのような理不尽さもあります。雪国で生活しているのに、自分の車の性能がどの程度かも理解せずに、マチウチの小道に入り込んでくるとか、はっきり言って「何考えてるんだろう」としか思えません。
さて、福井市では、先日、TVのニュースにも取り上げられていましたが、道路除雪状況のお知らせをWEB確認できるようになりました。

WEB上のマップをつかって、まず、除雪対象路線の色分けと、重要度の区分がわかるのと、表示を変えると除雪をいつ行ったのか?ということを示す色分け表示ができます。自分の住んでいるところの周辺の除雪状況がわかるという意味ではよい仕組みではありますが、どうも、実態とはそぐわない表示になっているところもあるようで、これでクレームが減るとは正直あんまり思えないです。
また、除雪対象路線には、市が除雪を行う道路と、そうでない道路の区分けがあります。例えば、以下は弊社の事務所がある「花堂北2丁目」ですが、緑の色の道路とオレンジ色の道路があります。

緑の道は、市が除雪管理する道です。オレンジ色の道はなんだと思いますか?なにか「重要な道路」なのか?と思われるかもしれませんが、全然違いますw この道は「自治会協力路線」といって、除雪費を自治会に補助する代わりに自治会で除雪業者を依頼し対応するように取り決められた道です。

赤丸が弊社の事務所がある位置なのですが、西側の道路と一本北側の道は「自治会協力路線」という指定になっています。つまり、この道路については「市の除雪をいくら待っても来ない」道なのです。もちろん、色のついていない道は、自治会協力路線でもなんでもないので、この道を除雪するためには、周辺の住民の方が「自費」で除雪するしかありません。
自治会協力路線に話しを戻しますが、ようするにこの道路については、自治会が直接業者に依頼するわけですので、その時の自治会長さんが「除雪の伝手」がなければ依頼も出せません。電話帳やネットであちこち連絡とったとしても、国、県、市に除雪車両と人出を出しているところでは、まず請けることはないでしょう。弊社も、タイヤショベルなどの重機は持ってませんので、除雪を請け負うこともできません。
というわけで、この自治会協力路線は事実上、除雪を放置されている路線となりうることが現実的にあるわけです。例年並みの雪であれば、それでもなんとかなるとは思いますが、降雪がドカ雪で一時に降り、寒波で気温が下がり、底が氷になっているような雪が残るところでは、スタックする危険もありますし、子供たちの通学路にもなっている道です。というわけで、弊社のネットワークで除雪を依頼してみました。丸投げですw
依頼先は、TVコマーシャルでも御なじみの「有限会社 川端工業」さんです。
たぶん、うちのような依頼が数多くきていて、その対応に追われていると思うのですが、電話したところ「いってあげるざ!」という快いお返事をいただきました。そして、中村光宏社長が自ら重機を運転し駆けつけてくれました。ホントにありがたかったです。



「自治会協力路線」というのは、ちょっとした道路事情があります。それは「道路の幅(幅員)」です。6m未満の道路なのです。したがって、よく見かける大型のホイールローダー(タイヤショベル)では通れない可能性もあるわけです。除雪の場合、大きな重機のほうが早くできて効率もあがるのですが、道路幅が許さない場合には、小型のホイールローダーで除雪するしかありません。
そして、このようなマチウチの道の場合、除雪した雪を置いておく「場所(雪捨て場)」がなければ除雪できません。私が子供のころは公園などに雪を山積みにすることが多かったのですが、子供が公園で遊ぶときに危険があるので許可を出さないということもあって、最近では非常事態にならない限り公園への雪捨てはできません。正直、子供のころ、公園の雪山でソリやミニスキーをすることが「当たり前」だった時代がありましたが。
2時間半程度の作業時間で、オレンジ色の道の半分はきれいになりました。自治会さんが違うところもあるので、勝手にいろんなところを除雪するわけにもいきませんし、雪の捨て場にも限界がありますので、ある程度、周辺の方の通行がスムーズになるレベルを確保したという感じです。
福井では当たり前に雪が降ります。そしてその雪は、北海道のようなパウダースノーではありません。どっぷりと水分を含んだ重い雪で、さらに気温低下に伴い氷になるような雪です。雪が少なくなったとはいえ、降り方は昔よりも一時に強まる感じですので、その備えは確実に必要なわけです。そういう意味では市民生活を安定させるための道路除雪は重要な課題です。