「非」住宅の木造化 その2

その1に続きます。

「非」住宅、業務施設を計画するには、どのように業務運営するのか?という部分の考察がかなり重要となります。一般的に言われている計画面積の算定や、延床面積に対する割合いなど、そういったことではなく、「実際、どうなのか?」という部分を設計に加味することが大切です。

これは、スポーツジム施設の平面プランです。木造です。トレーニングマシン実物の大きさを平面図にプロットしていくことが必要ですが、その際、構造関係の計画、例えば柱や壁などをどこに置けるのか?という部分で、構造的にも、意匠的にも、また設備の配置上も合理的なプランに仕上げる必要があります。ですが、これは平面的な考察にすぎません。

住宅において3次元パースを見せることは、ほぼ一般的なプレゼンですが、実は、業務施設建設を計画する上では、配置、動線、さらに、搬入経路、メンテナンススペースなどを含めた検討のために、単なる見た目のプレゼンのレベルではない重要性があります。

また、膨大な面積や無柱空間を必要とする場合、どうしてもコスト面ではアップすることになりますが、その点を構造的な見地から3次元で検討を行う、例えば柱・壁の位置によって、予定していた設備が設置できない、できても運用スペースが確保できないなどの問題を、視覚的に判断することができることは時間的に短縮できたり、直感的な判断が可能になります。

これらは木造化特有の問題ではなく、「非」住宅、業務施設建設計画では重要であり、構造的な側面で木造を検討する場合には、その重要度はさらにアップすることになります。

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