中大規模の建築物を「木造で作る」という視点での講習会がオンデマンドセミナーとして開催されています。

このセミナーは、「令和7年度 中大規模木造建築 講習会」の5つのプログラムのうちの一つです。講習会は以下のプログラムで構成されています。
- 『木造軸組工法 中大規模建築物の構造設計演習』講習会(構造設計者向け)
- 『木造軸組工法 中大規模建築物の許容応力度設計』講習会(構造設計者向け)
- 『木でつくる 中大規模建築の設計入門』講習会(意匠設計者向け)
- 『図解 木造建築物の防・耐火設計の手引き』講習会(意匠設計者向け)
- 『中大規模木造 低層建築物の耐久性向上のための設計・施工の手引き』講習会(意匠設計者、施工管理者向け)
中大規模の木造というと、とかく構造とか防火避難規定とか、ちょっと難しそうな題目が並びがちなのですが、「木造で建物を作る」という原点において押さえなければならないことが実にわかりやすく解説されているのが「木でつくる 中大規模建築の設計入門」という図書です。今回、2025年4月から運用開始されている改正基準法にも準拠した改訂版が発売され、その版を使っての解説セミナーとなります。
さて、「中大規模」というカテゴリーは「住宅」とは別次元の木造建築なのか?と思われる方もおられるかもしれません。私見ですが、そんなことはありません。木造はあくまでも木造でしかありません。住宅の場合はその規模が小さいことから、環境的な要因や、力学的な要因で影響を受ける度合いが小さいだけのことで、考えておかねばならない対策などについては規模の大小など関係ありません。
ですが、住宅建築の場合、せいぜい「瑕疵担保」という側面での設計上の配慮や、省エネ基準や耐震基準などの「レベル」に適合させることの解説は多々ありますが、包括的に「木造」という視点で解説されている参考図書は非常に少ないです。特に、昔ながらの大工さんだったら知っていて当たり前のことを知らないで設計している実務者は非常に多く、単にスペックを満たすだけの設計しかなされていないことが多いという感じを受けています。
そういう意味では、木造建築を手掛ける実務者は、まずは受けておくべきセミナーであると思います。基本を踏まえた上でこそ、耐震性や省エネ性、防耐火対応といった細かな性能を持たせることができるのです。また、読みやすく、受けやすいセミナーですので、一般の方も「木造建築の今」を知るには十分な情報量があります。無料のセミナーですのでご興味がある方は是非お申込みの上、ご視聴ください。
◎セミナー申込サイト


