セミナー 新グレー本解説 ~設計者・現場監督が「知らないとマズい」構造計算と現場の落とし穴~

先日のブログで取り上げたセミナー、「セミナー 新グレー本解説 ~設計者・現場監督が「知らないとマズい」構造計算と現場の落とし穴~」を受講しました。

このセミナーをご紹介して受講する!って発信したんですが、「普段から計算も施工もやってんのになんで今更?w」っていうお声をいただいたんですが、この手のセミナーを受講すると、普段あまり気にしていない、ある意味、当たり前になってる部分で特段心配していないっていうようなところを、

「おまえ、ホントに大丈夫か?」

と言われるのと同様な効果がありまして、「そういえばそうやな?」という部分を再確認できる良い機会なのです。まして今回のセミナーは、設計というより、それを元にした施工の部分での問題を多く指摘されているので、本当に勉強になりました。ありがとうございます!

さて、ちょっとそんな中、気になったところがありますw まずは、これです。画像キャプ無断ですw すんません!

これ、実は、瑕疵保険の検査のときもあんまり気にして検査されないところなわけですが、筋交い金物の設置についてです。で、セミナーでは、910mm程度の筋交い(以下、1P)の場合はそう問題にはならんのですが、長さが1820mmなどと広い筋交い面になった場合に、金物設置がメーカー規定通りに取り付かない場合、耐力が出ないという問題の指摘です。

柱、土台、筋交いを3点締めでビス取付する場合には、ほぼ問題がないのですが、柱と筋交いの2点締めの金物の場合には、筋交い面が長くなると、筋交いの傾きが浅くなるために筋交いと金物の設置面が小さくなりビスが打てないというものです。こんな感じのものです。

これは現場管理上、ものすごく重要な問題で、そもそも木造が金物によって補強されているのは、ビスの本数や長さが問題であって、それが実験によって想定されている環境にないとなると「使えない」はずなのですが、金物がついていればいいという話しじゃないのです。

ちなみに弊社では、BXカネシンのハイパーガセットⅡという筋交い金物を標準的につかっておりますが、この金物には以下のような注意があるのです。

「金物の設置高さ」というものです。この金物の場合、80mmから180mmが仕様となっております。そして筋交い面には6本のビスを打ち込む仕様になってます。メーカー仕様では、予備孔も使え!という感じで書かれてますので、筋交いが浅くなれば当然この穴にもビスを打つことになりますが、今一度、確認のためのに図面を書いてみましたw

柱間を1820mm、柱を105角、筋交いは45×105を想定していますが、筋交いと柱の部分の限界点まで金物をさげても問題ないって感じなんで、とりあえず一安心ですw まぁ、でも、この筋交いのビスが打てる打てないは、現場の大工さんが一番気にしてるので、打てないってなれば大騒ぎしますw あと、金物メーカー側が意外としっかり想定しているところが多いので、仕様書とかしっかり確認すべきです。

次は立上りの基礎のフックです。

これ、結構微妙かなって思ってますw というのは、しっかりとグレー本読んでるとわかるんですが、このスライドの「適用範囲外」ってのは、グレー本記載内容の「※1」の説明の文言なんです。

ちなみに、2017年版では、「適用範囲外」という表現ではなく「ゼロとする」という表現です。で、これ何をいってるか?といいますと、立上りの基礎梁のせん断抵抗については、2.6.4.4式で評価するけど、式の中の※1の部分の項については、

「フックついてるか、スポット溶接のときだけ」

ってわけで、言い換えれば、

「フックなしのときは、鉄筋のせん断抵抗力は見るなよ?」

ってことなわけです。でも「適用範囲外」ってだけ聞くと、許容応力度法で設計するならフックは絶対つけなければならないと思うんじゃないかな?って思うので、一応、書いときますw あと、弊社の先端フックに関する見解も一応、以前にブログにまとめたので、ご参考までに。

このほかにも、耐力壁面材への穴あけや、水平構面としてみている2階の根太レス合板の穴あけなどの注意点も解説されていました。穴あけには規定内であれば問題ないということにはなってますが、なぜ穴あけが必要かと言えば、設備のルート確保なわけですので、この点は構造設計云々の前にちゃんと検討しておくべき内容なわけです。それがなされない意匠計画って一体なんなんかなーと個人的には思います。

1時間という短い時間でしたが、現場で押さえるべきところは本当に参考になりました。ありがとうございました!

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