半分壊して増築する物件#17 カーテンの打合せ

前回の#16に続きます。

弊社の設計ではできる限り「別途工事」というものを設けません。建築計画の当初から完成して引っ越して来たらそのまま使用開始できるというのが理想としていますので、「○○は別途工事です」とか「○○はオプションです」というようなことは、お客様側の事情がない限り、ほぼしないような建築計画にしています。

おおよそ別途工事になりがちなものとしては、

 ・外溝工事(庭、カーポートなど)
 ・エアコンなどの空調工事
 ・カーテン工事

などが挙げられます。中には「建築本体工事」以外はすべて別途工事となっていて、例えば上水道、下水道の引き込み工事や1次側との接続工事、電気引き込み工事など、むしろそれがなかったら使えないだろうというような内容まで別途工事だったりすることもあるようです。別途工事というのは言うなれば「別料金工事」ですので、工事契約の際にしっかり確認していないと最終的に必要な工事金額が相当思惑と比較して高額になったりもしますので、後々のトラブルにも発展したりします。

さて、今日は現在進行中の「半分壊して増築する物件」での「カーテン打合せ」を行いましたw カーテン打合せでは、単にカーテン生地の柄や色を決めるというわけではありません。内装クロスやドアなどのデザイン、色、さらに先行して決まっている床や枠材などの色などと調和を取りながらの打合せになります。すべてを一度にコーディネートすることは時間的な問題もあるのと、いくらCGを駆使したところでイメージ通りにいかないこともあって、一つ一つを段階的に決めることが多いです。例えば、ドア色、ドアデザイン、クロス、カーテンと一つ一つを順番に決めていくという感じです。ですが、イメージを掴むためにはイメージがはっきりするうちに打合せを行うことも重要ですので、今挙げた項目くらいは一度に打合せすることが理想です。

というわけで今日は、ほぼ1日、内装打合せとなりましたw お客様もお疲れだったと思います。

クロスなどは事前にコーディネートしていたものの現物サンプルを準備して、大まかなイメージを掴んでもらうことにしていますが、実のところ、面が大きいのでクロスの柄・色決めを確実にするよりも、小さな内装部位を確実に好みに合わせてお決めいただく方がよいことも多いです。そこで、クロスについては「ただき台」としての提案にとどめ置き、先にカーテンの打合せをして色決めしていくことにしました。
カーテンは窓サッシの部分ですので、ピンポイントの柄・色です。狭い面積を決めることで、逆に広い面の壁の色などを決めるという手法です。

というわけで、いつもカーテンを担当していただいている「株式会社カズマ」さんのショールームに行ってきました。

カズマさんではカーテン生地の製造から行ってますので、オリジナルな自社製品も多数ラインアップしています。また、サンプルも豊富なのでショールーム打合せはかなり具体的なイメージを作り上げることができます。

カーテン打合せでは、カーテンそのものの生地や柄、そして種別を決めていくことがメインになりますが、実際にはレールや房掛けなどといった付属物の色や柄も決める必要があります。それらの細かなカスタマイズを行うことで、好みに応じた内装空間を作り上げることができます。

よく部屋の壁のある一方をアクセントクロスとして柄などを変えることがありますが、その面の窓にカーテンなどがあれば、カーテンがアクセントになってしまうような色・柄を選んでしまうことで、せっかくのアクセントクロスが台無しになることもあるわけです。

また、イメージを作るためには実際の室内空間に近いイメージを作ることが必要です。

カズマさんのショールームにはちょっとした部屋の状況を作ってあるので、カーテンなどの掛け方のイメージがつきやすいです。そして、ショールームでの打合せで重要なのは、「カーテンの機能性」です。

例えば、レースカーテンを吊るす目的な、室内からの視認性は欲しいですが、室外、外からの視認性は下げたいあるいはなくしたいというところにあります。その際、ミラーレースカーテンを使いますが、その見え方は織り方で違いがでます。どのような見え方をするか?は、実際に吊って見た目の確認をする必要がありますが、ショールームではサンプルを吊るして確認することができます。

ですが、ミラーレースカーテンで視線を遮るのは1階のほうが多いわけで、2階については、道路沿いからかなりの角度「見上げ」になる場合にはさほど気にする必要がない場合もあります。例えば、これは2階のレースカーテンですが、生地の色はグレーなのです。

この色のレースを使うことで室内からの視認性は白よりもアップします。白いレースカーテンを通して外をみると外の色の見え方が変わるのですが、黒っぽいものであれば色の見え方がさほど変わりません。これは網戸にも言えることで、白いネットの網戸はほとんどつかっていませんw

内装としてカーテンを決定したことで、その他の内装仕上げ材については、サンプルを持ち帰っていただき決定していただくことにしました。

タイトルとURLをコピーしました