木造校舎の構造設計標準 JIS A 3301

木造で大きな施設関係の設計を行う場合に、様々な設計手法を参考にしたりしますが、学校の施設は教室や体育館のような大きな「無柱空間」を必要とすることが多いので、その技術的な部分はそのまま工場や倉庫などにも応用できます。したがって、中大規模木造建築物の技術的な参考という部分では、この学校施設の設計資料は非常に役に立つのです。それが「木造校舎の構造設計標準 JIS A 3301」というものです。

JISと記載があるように、工業規格として「木造校舎の設計」についての基準を定めたものなのですが、その歴史は長く、

 昭和19年公示 臨時日本標準規格第435 号「国民学校建物」
 昭和22年制定 日本建築規格「小学校建物(木造) JES 建築1301」
 昭和24年   日本建築規格「木造小学校建物 JES 建築1302」及び、
              「木造中学校建物JES 建築1303」
という歴史的経緯があり、法律として「工業標準化法」が施行されることにより、従来の規格が「日本工業規格(JIS)」に切り換えられ廃止され、昭和31年、木造学校建物の構造標準について規定した日本工業規格「JIS A 3301 木造学校建物」に制定されました。

戦時中から学校の建物設計基準はしっかりと定まっており、それが、平成22年施行の「公共建築物等⽊材利⽤促進法」により、低層公共建築物の積極的な木造化という部分で推進されるようになったこと、さらに、近年の「カーボンニュートラル社会実現に向けた推進」という部分から注目度が高まったというわけです。

そして、令和7年10月には、「木造校舎の構造設計標準の在り方について」と題した、経済産業省、農林水産省、国土交通省などの関係省庁を交えたワーキンググループで検討が置かれ報告書が出されました。

この報告書の中で触れられているのは、JIS A 3301の内容や、その運用についてなのですが、その検討過程で出されているものが、そのまま現状で木造で中大規模建築物を設計する際の留意事項とほぼ一致し、そのための課題解決法や、学校施設での設計を合理的に考える上での手法(ユニット化)も紹介されており、「学校」という文言を外せば、一般的な民間の建物の設計でもそのまま使える側面が多いのです。まして、公共施設で学校ですので、構造の面だけでなく防耐火の面も触れられています。

ワーキンググループの報告書はPDFで公開しているのですが、そもそものJIS A 3301については、閲覧はできるもののPDFや書籍での入手はできません。そうなれば購入となりますが、これがこんな感じで、

結構なお値段ですwww

とはいえ、技術資料としては重量ですので購入しようと思います。

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