リフォーム工事とはとかく、古いものを新しくすることを指すことが多いですが、実は生活スタイルの変化に伴い、空間を再構築したり設備を増やしたり配置を変えたりということがリフォーム工事の大事な目的だったります。設備というと電気設備や給排水設備がありますが、電気設備での換気空調工事は別として、給排水設備の場合には構造状況によりできることとできないことがはっきりと出てきます。
特に給排水設備において構造の影響を受けるのは「排水」です。トイレ、洗面台、キッチン、洗濯機など水廻りには必ず「排水」がつきまといます。さらにこの排水だけは原則として「自然排水」ということになりますので、その経路には必ず「排水勾配」というものが確保できなければなりません。給水や給湯に関しては水圧がありますので、極端に言えばどこにでも持っていくことができます。また最近の給水給湯の配管は「樹脂管」ですので、自在に折れ曲がりますので、管が入るスペースがあれば通していくこともできます。

ですが、排水だけはそうはいきません。原則として、排水勾配による自然排水を行います。どうしても排水勾配が取れず、計画的にも致し方ないのであれば「排水圧送ポンプ」を使うというのもアリですが、正直、それは最終手段でしかありません。従って水廻り増設などのリフォーム工事の計画の場合は、前段階での調査が非常に重要になってきます。
さて、排水経路を確認するにあたっては床下の状況を確認することになります。

ですが、古い住宅ではイマドキの住宅で当たり前に設置するような「点検口」や「床下収納庫」などがあることが稀です。床下を見るためには、和室の畳を上げて、その裏板(畳下)を外すことで床下を目視できます。古い住宅では杉板を釘止めしていることがほとんどですので、釘さえ抜ければ板が外れますので、そこから床下を広範囲で調べることは可能です。
既存の水廻りはある程度固まっていましたが、計画する新たな水廻りはその既存の水廻りよりも9mほど上手に計画しています。

この画像にある排水の横方向に伸びている管が、この建物のメイン排水管ですので、ここに9m先の水廻りが接続でき、かつ、自然排水勾配が取れる必要があります。排水勾配は、汚水管では最低でも2%は必要です。従って、ここから9m先ということになりますと、画像の排水に対して「180mm」の空間が必要なわけです。
画像を見る限り180mmはなんとなくとれそうかもですが、実は木造住宅の場合には床を構成する構造材が大きいので、実際には「大引」といわれる部分の下端からの空間が180mm必要になります。また配管経路にはできるだけ障害物になりそうなものがないルートを取りたいので、その近辺も調査する必要があります。

他の和室の床下も調査し、できるだけ目視した結果、なんとかルートが確保できそうでした。
水廻りのリフォーム工事と一口でいっても、単に古くなった設備を新しいものに換えるだけではなく、時には場所の移動や増設もあります。また、下水接続していない古い建物などですと、トイレの「汚水」と台所やお風呂などの「雑排水」とがわかれていて、トイレの汚水は浄化槽に接続されているんですが、雑排水は昔の「土管」を通して道路の排水側溝に放流されている事例がまだまだあります。市街化地域で下水供用地域では原則として下水接続が必要ですので、水廻りのリフォーム工事に合わせて下水接続を行うことが多いのですが、その際、土管などの排水管を取り換える必要もでてきます。
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