以前のブログでもご紹介しましたが、「2025年版 建築物の構造関係技術基準解説書」(通称、黄色本)が届きました。
2020年版から5年ぶりの改訂となりましたが、4月から運用開始されている「改正建築基準法」における変更点なども網羅した内容で、建築基準法の「構造関係規定」の部分に特化した解説本で、構造に関する法解釈についてこれ以上の資料はありません。
確認申請の審査においても、法文そのものはともかく、その内容の解釈や判断などは、黄色本に記載されているものを参考にしますので、この図書の存在は「絶対」なのです。特に、今回の法改正では、木造住宅においても緩和規定が縮小され、2階建ての一般住宅においても「構造関係規定」の審査が行われるようになりましたので、設計に携わる者として、この図書の存在を知らないことのほうがおかしいというレベルになります。法律に記載されている文章は、あくまでも法的な表現でしかありませんので、実際の運用では、どう解釈して、どう運用するか?が問題になりますので、誤った認識で法を解釈していると「確認申請が通らない」という事態につながります。



ちょっと中身をアップしてみましたw 法文が載って、それに対する解説という形で構成されています。子の解説がすごく重要で、項目によっては実験結果なども交えた解説がなされています。
建築基準法の改正が一つのタイミングとなりますので、内容については年々増加の傾向がありますw 2020年版が798ページであったのに対し、2025年版では、890ページまで増加しています。
ちょっと画像を拡大してみましたw 各ページにところどころ、太い黒の棒線が書かれています。

実は、この棒線が重要で、この部分が「前回からの追加、変更」ということを意味しています。何のどこが変わったのか?というのがある程度、一目でわかるようになっているのも、この黄色本がバイブルと言われる理由なのです。
木造住宅でも確認申請で構造関係規定の審査が開始されましたが、単に、筋交いなどの耐力壁に関する審査だけが構造関係規定の審査ではありません。「木造」として規定されている内容は全て審査対象ですし、基礎は「鉄筋コンクリート造」ということでの審査を受けますので、熟読しておく必要があるのです。