2025年版 建築物の構造関係技術基準解説書発売!

以前からブログでも紹介している「2025年版 建築物の構造関係技術基準解説書」、通称、黄色本2025がいよいよ6月末(6月30日)に発売されます。

アマゾンではまだエントリーされているだけで、在庫ゼロとして申込みできる状態ではありませんが、これまで、この「黄色本2025」に関する講習セミナーや、内容の一部の先行公開などなされてきておりますので、すでにおおよその情報や内容については掴んでいる建築士は多いとは思います。

ですが、この「黄色本」といわれる書籍は、構造的な設計を日常的に行っている建築士にとっては「もっていて当たり前」な参考図書であり、その内容は、建築基準法での構造部分の直接法的な「規制」や「ルール」の内容と、その技術的な解説であって、おそらく実務をこなす上では、ある程度、この黄色本の内容を理解していなければとても構造的な対応というのはおぼつかないとも言えます。この本に書かれていることが全てというわけではありませんが、法律的な部分での解釈、適合条件などは、この本以外で参考になるものはないとすら思います。

さて、「黄色本2025」は、その存在が2025年4月の法改正運用開始によって、相当影響力がある本になりました。特に、「住宅」などの、旧4号建築物しか扱ったことがない建築士は、旧4号では審査省略されていた「構造関係規定」については、「ほぼ無知」に近い方もおられたり、そうではなくとも、日常的に構造関係規定に関係する「図面」等の作成をしてこなかった方が多く(大部分がこれに当てはまると思います)、結果として、

「審査機関が審査できるだけの設計図書、資料の提示ができない」

という現状があるようです。それがどのような影響を及ぼすか?と言えば、

「審査の長期化」

という、いわゆる「確認済証」の発行ができない、着工ができないという状況を作り上げているわけです。

確かに、審査項目が構造に及び、その審査の一々を法文根拠と照らし合わせる必要はありますが、こと「木造住宅2階建」の新築に限定して言えば、普通に設計していれば、すべて記載していくような内容レベルの構造図面であって、錯誤があったとしても、そもそも、

「何をどう書いてよいかわからない」

というレベルの建築士が世の中に存在しているということ自体が大きな問題なわけです。

さて、「日本建築防災協会」に書籍内容の説明がありました。

「2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書」は、2020年10月に刊行されました。
「2025年版 建築物の構造関係技術基準解説書」は、2025年4月施行の建築基準法の構造基準改正及び最新の知見等を反映したものとなっています。
2024年10月に「木造の壁量計算基準などの解説の改訂案(暫定版)」をホームページ上で公開し、さらに、主な改訂部分を内容とする「建築物の構造関係技術基準解説書2025年版改訂内容講習テキスト」によるWEBによる講習会を2025年4月に開催しましたが、本改訂版は、この暫定版及びWEB講習テキストを基本的に踏襲しつつ、情報の更新と一部の内容の見直しなどを行っています。

これまで、WEB講習などで公開された内容では、そのメインになるのは「木造」に関するもので、これは先に述べた「4号特例廃止縮小」による影響を住宅建築ではモロに受けることを危惧し先行して公開したわけですが、情報の更新と内容の見直しなどが行われているようですので、講習時にダウンロードなどをおこなっている資料がアップデートされている可能性もあります。

今回の改訂版の価格は1万円の大台にのっているので、結構、負担が大きいですが、大切な参考資料ですので、発売日がきたら是非購入したいと思います。




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