「ピロティ」が車庫扱いになる?

住宅でも非住宅でも、車の停め方や乗降のためのルートっていうのは結構重要だったりしますよね?そのほとんどが、

「雨に濡れないで車の乗り降りをしたい!」

というご要望だと思います。このご要望を叶えるためには屋根が必要になってくるわけですが、屋根を支える構造などによって、雨に濡れないようにするスペースが「建築基準法上の規制」を受けることになる場合が多いのです。

結構昔の建物(今から20年以上くらい前のもの)ですと、「ピロティ」とか「ポーチ」として確認申請の図面を提出して済証が下りていましたが、この「ピロティ」とか「ポーチ」というものは、原則として「屋内的用途」として使われることがないという前提での扱いでした。

この「屋内的用途」というのは以下ののように定義されています。

居住、執務、作業、集会、娯楽、物品の陳列、保管又は格納その他の屋内的用途を目的としない部分

まぁ、ピロティに住む人なんかはいないと思いますし、ピロティを日常的な集会や作業場所として使うってことはないとは思いますが、よくあるのは、

・ピロティに自転車を置く
・プレハブの物置を置く
・物品の仕分けなどの作業を行う

など、開放的な空間だからこその利用をしちゃうことがありますよね?言い換えるとピロティとかポーチが「屋内的用途」として利用される可能性があれば、それは「室」として扱えということになり、床面積にも参入する必要がでてきちゃったりします。

これを踏まえて、話しを「雨に濡れないで車の乗り降りをしたい!」に戻します。結局、雨に濡れないようにするためには「屋根」が必要ですし、車から降りて玄関に行くには、その玄関にたどり着くまでが屋根で覆われている必要があります。でも、実際には、車が停まっているわけじゃなく、ドアを開けたら屋根が掛かってて雨に濡れないってのもありなわけです。というわけで、ちょっと以下の画像をご覧くださいませw

1階部分を柱だけにして、2階以上の床が屋根替わりに掛かっているような事例ですが、この1階の空間を「ピロティ」とかにして確認申請するんですが、こういう形態であれば、このピロティに車を突っ込んで、乗降の用途に使うってのは、誰でも思いつくと思います。そして、便利なはずw

ところが、これを確認申請において「ピロティ」と書くと、昔々は問題なかった(正確には見逃してたw)わけですが、イマドキだと、

「車とめんやろな?」

っていう一言が入るってわけです。そこで、たぶん、

「いや、乗り降りに便利なんで、そこに車入れて荷卸しとかもしますよ?」

っていうと、ほぼ100%の確率で、

「じゃ、車庫な?」

って話しになるわけですw いや、そこに車は駐車しない!乗り降りのためだけだ!と主張しても、そこに車を常時駐車できる状態であるがゆえに「車庫」認定されるというものです。そこで、ピロティじゃなく、

「車寄せ」

って訂正しますが、こちらの意図としてはあくまでも一時的な乗降目的の利用だといっても、常時駐車の可能性があるということだけで「車庫」だという話しになりかねません。まぁ、他に駐車スペースがあって、施設などでの送り迎えがあり、その乗降を済ませればそこに車が置かれることはむしろ迷惑なので、他に移動するというようなことが明白であれば別ですが、住宅くらいで車寄せというと、昔のドラマに出てくるような大富豪の家のイメージでしかありません。

では、なんで「車庫」になるとまずいのか?といいますと、床面積に算入されることで「建ぺい率違反」になる可能性があったり、また、結構重要なのが、「車庫」にすることで、車庫と母屋の境の壁に「準耐火構造」の仕様が求められたりし、特に玄関のドアに面する場合にはこのドアが「防火設備」となることが求められると、コストとしても跳ね上がりますので、できるだけ「車庫」になることを避けたいという話しになります。

もちろん、車庫にしちゃって、防火規定なんかをクリアすれば問題はありませんw

ということで、「ピロティ」とか「ポーチ」って結構、車の扱いで慎重にならないと確認申請で指摘を受けるってことになるわけです。

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