建設省告示第1100号

2025年4月から改正基準法が運用開始されていますが、様々なところでどのように法が変わったか?の解説や資料などが散見されます。ですが、法律的な部分での改正や通達など、今回の法改正に関係する部分の「内容」や「条文構成」などは、運用開始の4月に入っても微妙に変更されてきていますw

例えば、今回の法改正でドラスティックに変化があった木造に対する構造関係の規定については、「建設省告示1100号」に記載が移ったものが多く、また、その告示の構成も2025年4月に入ってもコロコロと変わっていったことで、半年以上経った今と、実務者が必死に変更点などを研修した部分では結構な差がありますw

この「建設省告示1100号」はこれまでも改正が続いており、今回の改正でもはやなにがどうかわったか?を一読してわかるようなレベルではなくなっていまして、通達文書として「国住指第147号」という形で改正内容の説明がなされています。改正基準法の解説マニュアルが第1版から第3版、最終的には「経過措置版」まで含んだ形で公開されているのは、こうした最後の最後まで規定がチマチマ変わっていたためです。

実際の通達文書でググって得られるものでは、国住指第147号の通達と、その147号が最終改正された501号ですが、運用開始日の4月1日になって出されたものまで存在するわけですw まぁ、これを見てもお役所側でも大混乱があったのだと思います。

告示1100号は改正続きで難解になっているので、簡単にまとめられている通達文書を見るわけですが、147号から501号に変わるところで、告示1100号第5と第6の内容が変わってきています。

◎国住指第147号より

(6)構造計算により安全性を確認する場合の壁量の基準の適用除外

(告示第1100 号第5関係
以下の条件に適合する地階を除く階数が3以下の木造建築物であって、昭和62年建設省告示第1899 号に定める構造計算により構造耐力上安全であることが確かめられる場合は告示第1100 号第2から第4までに定める壁量に関する基準を適用除外とすることができることとした。

<条件>
・各階、各方向別に生ずる水平力に対する壁又は筋かいが負担する水平力の割合が0.8以上であること。
・7倍相当の許容せん断耐力を超える高耐力の壁を使用しないこと。
・CLTパネル工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成28年建設省告示第611号)の対象となる水平力及び鉛直力を負担する壁として設ける工法によらないこと。

◎国住指第501号より

(7)構造計算により安全性を確認する場合の壁量の基準の適用除外

(告示第1100号第6関係
以下の条件に適合する地階を除く階数が3以下の木造建築物であって、昭和62年建設省告示第1899号に定める構造計算により構造耐力上安全であることが確かめられる場合は告示第1100号第2から第4までに定める壁量に関する基準を適用除外とすることができることとした。

<条件>
・各階、各方向別に生ずる水平力に対する壁又は筋かいが負担する水平力の割合が0.8以上であること。
・7倍相当の許容せん断耐力を超える高耐力の壁を使用しないこと。
・CLTパネル工法を用いた建築物又は建築物の構造部分の構造方法に関する安全上必要な技術的基準を定める等の件(平成28年建設省告示第611号)の対象となる水平力及び鉛直力を負担する壁として設ける工法によらないこと。

となっていて、新たに規定された緩和規定が「告示1100号第5ルート」から「第6ルート」に変わっています。まぁ、規定の番号が増えてズレただけで、内容が変わったわけではありませんが、解説しているサイトや資料の中には、「告示1100号第5ルート」となっているものもありますので、ちょっと注意したほうがいいかもしれません。

また、「2025年版建築物の構造関係技術基準解説書(通称、黄色本)」の木造の構造計算ルートのフロチャートも暫定版では「告示1100号第5ルート」となっていたようですが、発売された実際の黄色本の該当ページでは「第6ルート」になっているものの、別表の欄にはまだ「第5ルート」という記載もありますので、相当混乱したんだろうなぁと思いますw

まぁ、いずれにしても、緩和のルールが増えたことには間違いないのと、構造計算を必要とした場合の緩和規定なので、一般的な仕様規定でなにか影響を受けるものではありません。ですが、この「告示1100号」の改正は、今回の改正基準法の原点ですのでしっかりと法文解釈はしておいたほうがよいかもしれません。

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