アルアルシリーズですw 古い大きなお屋敷の耐震改修の計画では意外と「縁側の改修」が効果的だったりしますw 縁側からは庭が見渡せるという「風情」を楽しむ場所でもあり、また、居室と外界との間に空間をつくることで「風除室」の役割や、夏冬の暑さ、寒さをしのぐことにも効果的な側面があります。
ですが、長い年月で家族構成が変わってきますと、最初に「物置」と化すのもこの「縁側」です。それが悪いとかという話しではありませんが、用途として意匠的な設えの「縁側」でなくともいいことが意外とあるわけです。
これはよくある「縁側」の風景ですw

縁側のテラス戸はアルミサッシで、しかも雨戸付です。ランマ窓の部分をよく見ると「木製建具」です。おそらく新築したときにテラス戸も木製戸で、一番左に見える「戸袋」に雨戸がしまわれていたと推測できます。


元の雨戸の戸袋を室内側から見ますと、こんな感じです。

戸袋に雨戸を納めるための空間があります。当然、雨戸の出し入れがあるわけですので、室内側から操作できなければなりません。実はこの空間が耐震改修上、追加できる耐力壁の位置としては重宝するわけですw
また、ランマ窓も撤去し「下がり壁」とすることで、若干ではありますが、下がり壁としての耐力も期待できるようになります。というわけで、お客様さえご了解いただければ、この縁側のテラス戸や雨戸なんかを、スパッと壊して、それこそ「今風」にすることで耐震性もアップできるというわけです。
壊すのはわけありませんwww

木製戸をアルミサッシに変えたときのやや新しい壁の構造も見えてきましたw 今回は、このやや新しい壁も壊して耐力壁にします。鴨居なども外して柱を追加します。

ただし、工程上は工夫も必要です。できるだけ早く開口部を整備する必要がありますので、入れ替えるアルミサッシなどは事前に現場採寸をし特寸で製作させる必要があります。もちろん、壊したまんまで帰るわけにはいきませんので、しっかりとブルーシートで養生させてもらいます。

というわけで、明日から新たな壁などを作り、アルミサッシの入れ替えと耐力壁の工事に入ります。


