耐震改修工事補助事業を振り返って

能登地震発生当初は、住宅の耐震性に関する問い合わせが凄まじく増加し、福井市においては「耐震診断・補強プラン作成」についての費用を無料としたこともあり、診断のお申込み数は地震発生の令和6年度で対応できなかった分が令和7年度に持ち越されるなど、古い住宅への耐震性の危惧が高かったことがわかります。

弊社にも令和7年夏ごろまでは連日、問い合わせがある状態でしたが、すでに改修を決定されているお客様の数だけ見ればもはや令和7年度中の完成が危ぶまれるほどのご依頼の数だったのですが、それまで週に1軒のペースの診断が、さすがに秋口くらいからは新規での診断お申込みは月に1軒程度まで減ってきておりました。

こんな表現が適切かどうかはわかりませんが、概ね、福井市内において耐震性を危惧するご相談については、なんらかの結論がでたところが大半で、改修を行うと決めた物件についてはその決定プロセスは一応、完結したのではないか?と思われます。

弊社では、令和6年、7年からご相談を受けた物件のうち、改修待ちとなっている案件は7軒あり、その内、改修補助の交付決定が発行されているものが3軒、審査待ちが2軒、審査提出待ちが2軒と目白押しの状態です。

福井市の施策によって診断と補強プラン作成が無料になったことで診断を受けたいと考える方の門戸が広がった状況でしたが、結果として改修に結び付いた事例は市全体では2割に満たないというお話を聞きますが、弊社でご対応させていただいた案件だけでみますと、5割程度の数字となっています。

それには理由があるんですが、やはりどうしても「改修費」に関することで補助金が出るとしても、持ち出ししなければならない部分もあり、その額が想定しているよりも大きいということがあります。実際に弊社で耐震改修プランを作成する場合には、この「改修費」というものを重要視しており、補助金プラスアルファをどの程度まで負担できるのか?という部分の目論見をお伺いすることにしております。

福井市における補助率は100%ですので、現状での補助金上限額は175万で、当然この範囲で改修できればご負担はゼロということになります。ですが、なかなかそうはうまくいきません。そこで「持ち出せる金額」が重要になります。

診断から補強プラン作成を検討する過程で、どう考えても、どう工夫しても「持ち出せる金額」をはるかに超える場合と、超えたとしても微妙な金額の場合があります。この「超えたとしても微妙な金額」の場合には「予算の再考」をお願いすることになりますが、こういうやり取りをさせていただくことで、十分にご理解いただいた上で工事契約に結び付くということが現実的に多いということが体感しております。

どんなに調査し、どんなに設計を吟味したとしても、やはり現場で施工が進んだ場合に、想定外のことも発生してくるわけで、当初の見込み金額通りで納まらないこともあります。そうした側面があるということを事前にしっかりと説明し、お考えや腹積もりをしっかりとお聞きしていくことが耐震化率の向上につながるものと思います。

本日も先日から提出しておりました物件におきまして「交付決定通知書」をいただきました。ありがとうございました。1日も早く安心して生活ができる建物として改修工事を仕上げていきたいと思います。

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