以前のブログでも取り上げました、日本建築防災協会の「木造住宅の耐震診断と補強方法」が2025年改訂版として発表されました。
東京、福岡、大阪で講習セミナーが開催されますが、雪で交通機関が止まることが懸念されるので、結局、3月2日からはじまるWEB講習で情報を得ることにしたのですが、SNSで仲良くさせていただいている方が、初回の東京での講習を受講され、変更点の概要を教えていただきました。本当にありがとうございました。
内容は3月の講習受講後にしっかりとまとめようと思いますが、教えていただいた概略で早急に対応しなければならないこととして使用する「金物」が重要かとと思いました。現状では柱頭・柱脚に金物を付け、引抜に対抗できるようにする必要があるわけですが、この対応の「レベル」で補強される壁の強さを一定の割合で「低減」することが求められます。言い換えますと、金物が弱いのであれば、強い耐力壁にしたとしても、弱いものとして評価せよというわけです。具体的には、接合部Ⅳ、Ⅲ、Ⅱ、Ⅰの順に強くなるわけですが、この評価基準は現行建築基準法に準じているか?というのが指標になります。準じているものが「Ⅰ」、そうでなければ金物設置をしても「Ⅱ」という扱いになります。
この「Ⅱ」の場合には、補強した壁の強さにもよりますが、最大80~70%程度まで低減されます。弱い壁の場合には100%みることができますが、これはガチガチの壁にするならば、地震で最後まで柱が粘ってくれなければならないので、その分の強さを金物で保証するという考え方をベースにしています。
ところが、2025年改訂では、ⅠとⅡの間に「Ⅱ+」というものを新設して、概ね金物の強さを7.5knとすることを推奨するという内容が盛り込まれているようなのです。もちろん、それなりの金物を取り付けることはさぶさかではありません。ですが、金物を設置するための「スペース」が必要となるわけで、より強固な金物はそれなりの大きさになりますので、狭い箇所での施工は難しいわけです。
だったら、金物を設置できるだけのスペースを確保すればいいだろう?と思われますかもしれませんが、耐震改修では、できるだけ解体箇所を減らして改修することがコストダウンにつながるわけで、柱だけ残してスケルトンにするような改修は、よほどのことがない限りしないのです。
従って採用する金物は、できるだけ小さく、かつ、強度の高いものを選定するわけですが、接合部Ⅰへの準拠は基礎の状況によっても可能、不可能がありますので、接合部Ⅱでの設計がスタンダードなところでした。例えばこんな感じのものです。

タナカのコンパクトコーナーです。この金物は、幅が28mmと小さく、壁のボードを取り外せば取付が可能でしたのでかなり重宝していました。ですが、残念ながら「廃番」となってしまいました。金物の設定で形状で重要なのは「幅」と「高さ」なのです。なかでも、幅は重要です。廃番を知ってから、こちらを使うようになりました。コンパクトコーナーよりも引抜に強いです。

幅はほんの少し広いですが、高さは低いのでこちらに切り替えたのですが、2025年改訂で、「Ⅱ+」として7.5kNを推奨されると、ちょっと届きません。同じタナカには「シナーコーナー」というものがありますが、幅はともかく、高さがデカいので、施工スペースに余裕がないとちょっと苦しいわけです。

そこで、いろいろ調べた結果、小さいのに耐力もデカいというものを見つけましたw 正直、イマサラ感がハンパありません。低コスト工法ではおなじみの「住宅構造研究所」さんの金物です。


小さい上に、耐力もあります。筋交いとの干渉の影響も少ないと思います。
この「Ⅱ+」への対応は急務だと思います。あとはお値段かもwww



