最近、お客様も建築のことをよく勉強しておられプロ顔負けの方もおられますが、それほど専門家的な知識を求めなくても、十分納得理解できる良書に出会いました。ご紹介します。
「ぜんぶ絵でわかる6 建物が壊れない仕組み」
著者は、株式会社M’s構造設計 代表取締役 佐藤 実 先生です。
先生は、木造住宅の設計者、施工者、工務店向けに「構造塾」というものを主宰しておられ、多くの塾生さんに建築構造に関する知識、ノウハウを教えておられます。全国から数多くの実務者が先生の塾の門を叩くという状態です。大規模地震が発生した際には、先生自ら現地に赴かれ調査などもされ、特に木造住宅の「現状」を研究され、我々のような塾生外の門外漢にまで広く情報を発信してくださってます。
今回、能登震災を受け新たに発表されたのがこの「ぜんぶ絵でわかるシリーズ」の6冊目となる「建物が壊れない仕組み」という内容です。難しい式や理論を紹介しているのではなく、わかりやすい絵解きで、普段の生活で目にするような身近ものに置き換えてご説明されています。
もちろん、昨今注目されている「耐震構造」についても説明されており、おそらく、私どものような専門家といわれる立場の人が読んでも、「あ!そんな風に説明すればお客様は理解できるのか!」という発見があるくらいの内容です。
住宅の耐震性に心配なら、難しい本などを読む前に、この「良書」を是非一読していただければと思います(もう、むずかしいパンフレットとか必要なく、この本をお渡しして読んでもらったほうが我々の説明する手間が省けるようなレベルです(笑))。