凱旋個展 長坂真護展

2025年10月18日から、「金津創作の森美術館」にて「凱旋個展 長坂真護展 STILL A BLACK STAR☆」が開催されています。

以前から行く気満々でしたが、なかなか時間が合わなかったのと、週末の苦行で脳の疲労がハンパないのでアートで癒されたいと思い行ってまいりましたw

金津創作の森附近の紅葉はイイ感じで見ごろになってます。施設にはアートコアという室内展示場と、野外美術館として小川や池で整備された公園のようなところでの展示場がありますが、そのどちらも使ってのイベントです。

長坂真護さんの略歴も掲示があったのですが、福井出身の方で、美術家である一方で、社会問題への取り組みもなされており、今回の展示はそうした側面でのアート作品の展示という感じです。

展示はすべて写真撮影可ということでした。アフリカ、ガーナのスラム街「アグボグブロシー」に行かれて、「電子のゴミ山」で生活のためにそのゴミを燃やし生計を立てていることを知ったそうです。先進国といわれる国々の産業廃棄物である「電子機器」を、有害物質が発生することも知らずに燃やし、そして生活の糧にする、それも幼い子供たちまでもがやっていることをご覧になって「世界の不条理」を痛感したそうです。

展示アートのほとんどは、廃棄された電子機器の部品、筐体をつかって製作されています。

イメージとしては、ごみの山から出来上がった新たな物体・生物という感じでしょうか? 屋外展示も圧巻です。

また、造形物だけでなく、絵画もありました。

実は次の2つの絵がちょっと心に刺さりました。

ひとつは「the Skum in the hope」というタイトルです。スラム街に佇む少女を描いたものでしょうが、この子供たちの存在が「希望」であり、社会がよくなっていく原動力だということなのでしょう。また、もう一枚は、ちょっとタイトルがわからなかったのですが、螺旋階段が家から雲の上に向かっていく様子を描いたもので、今の劣悪な社会環境から脱却するという意思の表れだと感じました。おそらく、長坂さん自身がガーナで様々な活動をしていることで感じていることとして、誰かに与えられることよりも、自らがつかみ取りにいくということをガーナの人たちに伝えたいのでは?と感じました。

◎金津創作の森美術館
 〒919-0806 福井県あわら市宮谷57−2−19

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